足立区医師会とレイヤードが構築するオンライン保健指導モデル
足立区医師会(東京都足立区)と株式会社レイヤード(福岡市博多区)による新しい特定保健指導モデルが話題となっています。この取り組みでは、WEB問診サービス「Symview」を用いて、保健指導の実施率や終了率を向上させることを目指しています。
背景
特定保健指導は、生活習慣病の予防や健康寿命の延伸にとって極めて重要です。しかし、従来の対面中心の支援方法では、受診者の来院負担が大きく、特に就労世代や子育て世代において、継続的な参加が難しいという課題がありました。こうした背景を受け、足立区医師会は、オンラインと対面を組み合わせた新しい保健指導モデルの構築を進めてきました。
取り組み内容
新しいモデルでは、初回の面接から継続支援、最終評価まで、一貫してWEB問診「Symview」で管理されます。具体的には、次のようなプロセスが設計されています。
1.
初回問診:管理栄養士が対面で実施し、受診者の生活習慣や支援計画を入力します。
2.
継続問診:受診者が日常生活の中で体重や食事内容などをオンラインで記録し、データを蓄積します。
3.
評価問診:管理栄養士がオンラインで受診者の記録を元に評価を行います。
初回問診で得られたデータは、以降の継続的な支援に活用されます。これによって受診者の状態変化を踏まえた支援が可能になり、保健指導の各プロセスが分断されることなく、一貫して管理されるのです。
特長とメリット
このモデルには、いくつかの特長があります。まず、Symviewのビデオ通話機能を活用することで、継続支援をオンラインでスムーズに行えるようにしています。これにより、受診者の来院負担や日程調整のストレスが大幅に軽減されます。
次に、問診プロセスの再設計により、初回から評価までの支援を一貫して行えるようにしています。入力データも自動的に引き継がれるので、受診者は何度も同じ情報を入れる手間が省けます。
さらに、受診者はQRコードを使って簡単にSymviewにアクセスでき、日常生活の中で容易に記録を続けられる環境が整っています。この継続的なデータの蓄積と可視化が、受診者の気づきを促し、行動の変容を助ける支援につながるのです。
今後の展開
足立区医師会とレイヤードは、このモデルを通じて特定保健指導の新たな運用方法や課題を検証し続けます。また、得られた成果をもとに、他の医療機関や自治体にもモデルを展開する計画を進めており、地域全体で持続可能な保健指導の確立を目指しています。
一般社団法人足立区医師会の副会長、山下俊樹氏は「就労世代や子育て世代が安心して継続的に参加できる保健指導体制の構築を目指している」と述べています。さらに、株式会社レイヤードの代表取締役社長、毛塚牧人氏も「地域医療に貢献できることを大変光栄に思う」と語っています。
このように、足立区医師会とレイヤードの取り組みは、地域医療の新しい形を模索しており、今後の成果に期待が寄せられています。地域における保健指導のあり方が、デジタル技術を活用することで大きく進化することは間違いありません。