次世代車とCO₂排出量
2026-01-16 11:04:31

自治体のカーボンニュートラル推進を支える次世代車のCO₂排出量試算

地方自治体のカーボンニュートラル実現へ向けた新手法



一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、2050年に向けてのカーボンニュートラル実現に向けて、次世代車の普及とその二酸化炭素(CO₂)排出量の試算に取り組んでいます。特に、2024年からはこの試算手法に基づく支援が本格化し、多くの地方自治体がこの手法を活用しています。

研究の目的と背景



最近の環境問題への関心の高まりに伴い、政府の「2050年カーボンニュートラル」宣言に基づいて、多くの自治体がCO₂排出量削減に関する計画を策定し始めました。しかし、従来の試算手法にはいくつかの課題があり、特に「次世代車普及状況」や「燃料生産過程の含め方」、「施策の評価法」に関しては明確さを欠いていました。そこで、この研究では、客観的な比較と評価を可能にするため、次世代車を考慮した新たな試算手法を開発しました。

新たなCO₂排出量試算手法の要素



本研究で考慮した主な要素は以下の通りです:

1. 燃料生産過程:従来の考え方に加え、燃料の精製や輸送など、走行時のみならず、燃料がどのように供給されるかを含めたCO₂排出を算入しました。これにより、さまざまな燃料の比較が公平に行えるようになります。

2. 旅行速度による排出量変動:交通渋滞による低速度域でのCO₂排出量の増加や、最適速度域での最小排出量の特性を評価に反映させています。具体的な旅行速度に基づく評価を実施することで、交通状況の変化が排出量に与える影響を分析します。

3. 地域ごとの車種・燃料構成の調査方法:AI画像解析システム「TRAVIC」を活用し、地域における車種の普及状況を調査しました。この情報によって、それぞれの地域がどのような次世代車を具備しているかを分析し、正確な排出量試算が可能になりました。

ケーススタディー地域の結果



本手法は、次の3つの地域で試算を実施しました:山口県周南市、福岡県糸島半島エリア、鹿児島県肝属郡肝付町。この評価結果によれば、以下のようなCO₂削減効果が見込まれます:

  • - 旅行速度改善:周南市および肝付町において約3%、糸島半島エリアでは約6%のCO₂削減が見込まれます。
  • - 次世代車転換:小型ガソリン車を小型BEVに100%転換した場合、48〜50%のCO₂排出量削減が期待できます。これらの試算結果は、今後の施策選定に向けた重要なデータとなります。

今後の展望



今後はさらに実走行データの収集を行い、試算精度の向上を図ります。また、複数のカーボンニュートラル施策の比較評価を行い、自治体にインフォームした上で、最適な施策選定の支援を継続していく方針です。この新たなアプローチにより、地域に応じた効果的なカーボンニュートラルが実現されることが期待されます。

この取り組みにより、地方自治体が目指す持続可能な社会の実現に寄与できることを目指し、多くのステークホルダーとの協力の下、さらなる発展を遂げていきます。


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