地域の魅力を最大限に活かした「梅結びの茶婚式」
東京2020オリンピックを挟み、世の中の結婚式に対する考え方が変わる中、福岡県太宰府市でユニークな結婚式プラン「梅結びの茶婚式」が提供されることとなりました。これは、地域の歴史と文化を味わいながら、結婚式をより参加型でアットホームにすることを目指しています。
新プランのコンセプトは、太宰府にゆかりのある「梅結び」。挙式では、梅昆布茶を酌み交わしながら、新郎新婦や参列者が一緒に特別な時間を過ごします。参列者全員には、太宰府の地域の特典が含まれた「VMGパスポート」が贈呈され、結婚式後には太宰府の魅力を楽しみながらまちを回遊する仕掛けが施されています。
市は観光客が多く訪れるものの、滞在時間が短いという問題を抱えています。「梅結びの茶婚式」を通し、参列者が地域とより深く関わることを目指しています。この取り組みで、結婚式が家族や友人、地域とのつながりを育む場になります。
新しい挙式スタイルとその価値観
結婚式は、ただの一日であってはなりません。新郎新婦の個性を反映した「自分たちだけの結婚式」を実現できるよう、参列者とのインタラクションが盛り込まれています。近年、招待された人々がより深く結婚式に関与することを望む傾向が見られます。ある調査によれば、列席者も参加できるようにしたいという希望が、2015年の30.2%から2024年には40.5%まで増加しています。
そのため、参列者が新郎新婦と共に挙式を創り上げることができ、式全体に温かみが生まれます。特に進行内容は型にはまらず、自由な空気感と、ゲストとの絆をより深めることができるように設計されています。
「梅結びの茶婚式」の具体的内容
「梅結びの茶婚式」では、挙式前の前室で行われる「紅差しの儀」という儀式も特長的です。これは、新婦の母が娘を送り出すための儀式で、幸せを願う意味が込められています。この儀式では、赤色が厄除けの意味を持ち、梅とも深い関わりがあります。その後、新郎新婦や参列者全員に梅昆布茶が振る舞われ、交流の場が設けられます。
また、地域にちなんだ「VMGパスポート」には、特別価格で地域の事業者のメニューを楽しむことができる情報が載っています。このパスポートを持つことにより、ご家族や友人たちと共に太宰府の文化や歴史を体験する機会が得られ、観光を含む思い出深い一日を過ごせることになります。
地域循環型ウエディングの意義
「梅結びの茶婚式」は、ただの結婚式ではなく、地域を巻き込んだ循環型のウエディングです。新郎新婦と参列者の絆を強めるだけでなく、地域とのつながりを深めることができます。ドレスを選ぶように、参加者一人ひとりが体験を選べるという意味でも、このウエディングプランは、今の時代に最も求められているものと言えるでしょう。
数年先の2025年6月より、この新しいスタイルの結婚式が始まります。詳細は、HOTEL CULTIA 太宰府の公式サイトで確認できます。太宰府の歴史的な背景を感じながら、家族や友人たちとほっこりとした時間を過ごし、思い出を築く新たな結婚式の形が、今後どのような感動を生むのかが楽しみです。