TAMERBA EMS 新機能追加で再生可能エネルギーの活用が進化する

TAMERBA EMSに一次調整力機能が加わる

株式会社パワーエックスとニシム電子工業株式会社は、両社が共同で提供する「TAMERBA EMS」に新たに一次調整力機能を追加したことを発表しました。これは、丸紅株式会社が運営する「三峰川伊那蓄電所」に2025年6月から運用が開始される見込みです。

一次調整力機能とは何か？

一次調整力とは、電力需給の調整市場で取引される技術で、電気の需要や再生可能エネルギーからの出力変動によって生じる周波数の微細な変動をリアルタイムで吸収し、電力網を安定させる役割を担っています。これにより、電力システム全体の安定性が向上し、安全に電力を供給できることが保証されます。

ニシム電子工業の役割

ニシム電子工業は、周波数変動に対応するための技術開発に注力しており、自端制御機能を取り入れた充放電のオフライン操作を行える技術を開発しました。この技術によって、一次調整力の迅速な対応が可能となります。さらに、パワーエックスが製造した「Mega Power」やパワーコンディショナー（PCS）と連携し、本機能を用いた性能試験が成功裏に終了しました。

市場運用の可能性

新たな一次調整力機能を搭載した蓄電所は、卸電力取引市場や容量市場と連携し、複雑な市場運用を行うことで、事業性が一層向上することが期待されます。これにより、再生可能エネルギーの利用が促進され、持続可能な社会への道が開かれるでしょう。

今後の展望

ニシム電子工業とパワーエックスは、これからも「Mega Power」と「TAMERBA EMS」を核にした「系統用蓄電所高圧パッケージ」の導入を拡大し、社会全体での再生可能エネルギーの効率的な活用を目指していきます。これにより、地域社会、ひいては世界全体に益するエネルギーの利用が進むことが期待されます。

これからのエネルギーシステムの進化に目が離せません。特に、再生可能エネルギーの利用が進展する中で、安定した電力供給の確保は現代社会の重要課題となっています。この新機能の採用によって、より持続可能な未来が実現されることを心より願っています。