SNS利用者の幸福度とその影響
現代社会において、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は日常生活になくてはならないツールとなっています。情報収集やコミュニケーションの手段として多くの人々が利用している一方で、その利用がメンタルヘルスにおける課題となっているという意見もあります。
株式会社事業家集団の調査によると、全国の10代から50代の男女1,000人に対して行った調査で、約半数が『SNSを利用することで幸福度が下がった』と感じていることがわかりました。本記事では、この調査結果をもとに、SNS利用者が感じているネガティブな感情の原因や、それに対する対策について探っていきます。
SNS利用率と幸福感の相関関係
調査によると、最も利用されているSNSは『LINE』で、次いで『YouTube』『Instagram』『X(旧Twitter)』が続きました。特にLINEは91.2%が利用し、YouTubeやInstagramも評価されています。しかし、多くの利用者が幸福度の低下を実感しているという矛盾が存在しています。
これには、SNSの情報に触れることで他人との比較が増え、自己肯定感が低下する要因が関連しています。特に視覚的情報に多く触れるInstagramや、批判や争いが多いXは、利用者のメンタルに悪影響を及ぼすケースが多いとされています。
ノスタルジアを感じるSNSへのネガティブ感情
調査結果において、SNS利用中に多くの人が感じるネガティブな感情は『イライラ・怒り(31.2%)』や『劣等感(27.2%)』、『嫉妬(27.0%)』などが挙げられました。特にXでは誹謗中傷や不満が多く投稿されており、これが利用者の幸福度にマイナスの影響を与えています。
Instagramにおいても『キラキラした生活』をされる知人を見て、自分が不十分に感じるといった意見が多く寄せられました。このような比較が生じることは、多くの人が『幸福度が下がる』と感じる重要な要因となっています。
また、TikTokでは過激なコンテンツや無駄に感じる時間の消費が否定的な感情を引き起こす要因として挙げられました。短時間で多数の動画が流れる特徴があるため、気軽に見られる一方で、『時間の無駄』を実感する人も少なくありません。
幸福度低下の主な要因
調査からわかることは、SNSが『他人の成功や充実した生活』を見せつけ、利用者が自身を劣っていると感じる原因となっていることです。また、SNSを利用する中で無意識に時間が奪われ、自分の人生に対する焦燥感や不安が増していることも、幸福度を下げる要因と言えるでしょう。
これに対抗するために、多くの人は『見たくない投稿を避ける』『特に意識していない』といった防御策を選択しています。しかし、根本的な解決策としてはSNSから距離を置くことが最も効果的だと考えられます。デジタルデトックスを実践することや、SNSの利用目的を再評価することが重要です。
新しい視点を提示する『アンチ図鑑』
ネガティブな感情に焦点を当てたアプローチとして、株式会社事業家集団が運営する『アンチ図鑑』を紹介します。このプロジェクトは、人間に宿る『アンチ』な感情をキャラクター化し、それを楽しむことで自己理解を深めることを目的としています。『アンチ図鑑』は、これまで見えてこなかった感情に目を向け、ポジティブな側面に転換できるような場を提供します。
例えば、SNS上での誹謗中傷や嫉妬はネガティブだが、同時に『自分にとって何が大切か』を再確認するチャンスにもなります。自分の感情を理解し、他者との比較に捉われずに自分自身を大切にする方法を見つけることが重要です。
まとめ
SNSは現代生活において欠かせないツールである一方、その利用が幸福度を下げる要因を生むこともあります。特に他者との比較やネガティブな情報が心に影響を与え、自己肯定感を奪ってしまう現実が明らかとなっています。『アンチ図鑑』のような新しい視点を通じて、SNSとの付き合い方を見直し、自分にとっての幸福を再定義することが求められています。自分が何を求め、何に価値を見出すのかを考えることで、より豊かな生活へとつながるでしょう。