万博レガシーを活かした支援活動、錦城護謨の歩行誘導マット寄贈

万博レガシーを次世代へ──錦城護謨の取り組み

錦城護謨株式会社は、2025年大阪・関西万博で培った技術と経験を次世代に生かすため、視覚支援学校に対する歩行支援マットの寄贈と設置を行いました。この取り組みは、万博の閉幕後もその理念を引き継ぐ意義ある活動であり、教育現場での合理的配慮を進める一環として位置づけられています。

「歩導くんガイドウェイ」とは？

今回寄贈された「歩導くんガイドウェイ」は、視覚障害者が安全に移動できるように設計された歩行誘導ソフトマットです。万博会場でも使用されており、その実績を踏まえて学校環境に再設置が行われました。このマットは、白杖の感触や足裏の感覚を利用して目的地へと導くユニバーサルデザインで、視覚障害者だけでなく、車椅子利用者や高齢者にとっても使いやすい仕様となっています。

教育現場との協力

視覚支援学校では、児童生徒が将来、白杖を使った歩行にスムーズに移行できるように、「身体感覚による歩行」を重視しています。そのため、学校環境には白杖を常用しない方針が取られています。この新たに設置された歩行誘導マットは、教職員の要望を反映し、実際に学校内の行動範囲である廊下や職員室周辺に配置され、日常の移動を安全かつスムーズにサポートしています。

設置後、関係者からは「狭い通路での安全な移動が可能になった」「通行の流れが明確になり、学習環境が改善された」との声が寄せられています。

リユースの重要性

また、万博閉幕後の施設や備品のリユース促進に向け、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が運営する「万博サーキュラーマーケットミャク市！」を通じて、錦城護謨はリユースを推進しています。この仕組みは、産業廃棄物の削減に寄与し、サーキュラーエコノミーの実現を目指しています。錦城護謨の取り組みは、技術の提供だけでなく、持続可能な社会の構築への貢献も考慮しています。

これからの社会へ

2024年4月には「障害者差別解消法」の改正が施行され、民間事業者にも合理的配慮の提供が求められます。錦城護謨のような取り組みは、ただの製品提供に留まらず、視覚障害者を含むすべての人々が快適に過ごせる社会へのアプローチとして注目されています。

錦城護謨は、今後も教育現場や公共施設での合理的配慮を広げ、地域社会に貢献することが期待されています。