九州の農業を支えるヒノマルHD、West Japan Railwaysの子会社に

ヒノマルホールディングスを子会社化する西日本鉄道の意義

西日本鉄道株式会社が、東京都の株式会社ヒノマルホールディングス（以下、ヒノマルHD）の99%の株式を取得し、2025年10月1日付で子会社化することが決定しました。本記事では、この重要な動向について詳しく解説いたします。

ヒノマルHDとは？

ヒノマルHDは、熊本市に本社を置く卸売業者であるヒノマル株式会社の完全親会社です。ヒノマル株式会社は1947年の創業から九州を中心に、農薬や肥料、農業用資材の卸売を行ってきました。長年の運営で培われた知識と技術により、多くの農家や農業法人と強固な関係を築いています。

子会社化の背景

西日本鉄道がヒノマルHDの株式を取得する理由として、農業という九州の主要産業を支え、地域経済の活性化を図る狙いがあります。また、ヒノマルHDと西鉄グループの物流サービスやスーパーマーケットなど多様な事業との連携が期待されており、新たな成長機会が生まれることが見込まれています。

この株式取得は、独占禁止法の審査を経て実行されるため、適法性の確認が重要なステップとなります。株式の譲渡契約は2025年8月27日に締結され、実行日がその年の10月1日と予定されています。

ヒノマルHDの組織概要

- 本社所在地: 東京都中央区京橋二丁目2番1号
- 代表者: 金田欧奈
- 設立】: 2020年5月
- 資本金: 985万円
- 従業員数: 詳細情報は非公開ですが、グループ全体での影響力は大きいと評価されています。

ヒノマル株式会社の概要もご紹介します。

- 本社所在地: 熊本県熊本市中央区九品寺五丁目7番29号
- 代表者: 安武広信
- 設立】: 1947年2月6日
- 資本金: 1億円
- 売上高: 128億4900万円（2025年3月期）

今後の展望

今回の株式取得により、ヒノマルHDは九州の農業を支える重要な役割を果たすこととなります。西日本鉄道は、「にしてつグループまち夢ビジョン 2035」の実現に向け、持続可能な地域づくりと幸福感あふれる社会の実現を目指しています。

農業と物流、販売のシナジーを活かした新しい取り組みにより、地域の活性化が促進されることが期待されます。